404「死刑について」

 

(昔 ある県で起きたとある殺人事件について 今日は書かせてください)

 

…「その事件」はとてもマスコミの注目を集めた

 

事件の犠牲者になったのは普通のアパートに

普通に暮らしていたある主婦とその赤ちゃん

 

ある日突然 見知らぬ少年に襲われ、殺された

 

遺族となってしまったご主人は何度もテレビに出てニュースやワイドショーその他で必死に「犯人の死刑」を訴えていた

 

泣きながら…とても悔しそうに話していた日もあった

 

それというのもその事件の犯人が当時未成年であった為に、二人殺していたにも関わらずなかなか死刑を勝ち取ることが難しい状況にあったからなのだ

 

日本国民はご主人の男性に強い同情を寄せていた

 

私自身もご主人をテレビで観るたびに胸が痛んだし犯人に対して強い怒りを感じたものだ

 

そして思った 長引く裁判に対して

「早く犯人を死刑にしてやらないとご主人があまりにも可哀想だ」と…

 

こんなふうに思うのは間違っているだろうか

 

でもご主人にしてみれば 犯人を殺してやりたいと思うのは至極当然の事だ…

 

誰だってそうではないだろうか

 

犯人のその犯行はあまりにも身勝手で残酷だった

 

しかも事件の後の供述が全く反省の色の見られないないものだった

 

まるで悪魔のような男だった

 

ご主人の無念 いかばかりか…

 

(こんな奴に自分の大切な妻と子が!)

 

そして犯人に殺された奥さんと赤ちゃんも

あまりにもかわいそうだった

 

幸せに暮らしていたはずなのにある日突然襲われて

 

何も悪いことなんてしてないのに…

 

もっと 生きたかったはずなのに

 

 

 

 

結局 その後 犯人は死刑が確定。

 

 

 

ご主人は今は新しい人生を生きている

 

犯人の死刑が確定したことで やっと気持ちの整理がついたのだろう

 

しかし…犯人が死刑になっても 

奥さんと子供は帰ってこない

 

だけど やっぱり犯人の死刑を勝ち取るまで…ご主人は「気持ちの区切り」がつかなくて辛い日々だっただろう

 

 

犯人について思うのだが…こういう殺人を犯す人間はおそらく想像力や慈悲の精神というものが生まれつき欠如している

 

だから 残酷に他人をいたぶり 殺せるのだ

 

そこには躊躇も罪悪感もない

 

まさしく 悪魔だと思う

 

 

 

死刑に関しては賛否あるが 死刑というものがなくなったら…犯罪は凶悪化していくだろう

 

死刑は残酷だと思うだろうか?

 

だが その前に犯人が行った殺人の方が

実際にはもっと残酷で凶悪なのだ

 

 

 

 

(犠牲になられた親子であるお二人のご冥福を心からお祈りいたします)

 

 

 

 

おわり。